対談企画Vol.9:株式会社東急百貨店 営業政策部 販売サービス部 清水桂子氏<前編>
2019.1.25
対 談 前 編
“「人産業」だから「コンサルティングセールス」”
三木:
本当に長いお付き合いをさせていただいていますが改めて、清水さんが今、なさっているお仕事と色との関係を、今日は伺いたいなと思って、お時間をいただきました。ありがとうございます。
どうぞよろしくお願いします。
どうぞよろしくお願いします。
清水氏
よろしくお願いします。
三木:
お仕事は小売業の中で人材の育成をされているということですけど、具体的にどのようなことをされているのか伺ってもいいですか。
清水氏:
仕事内容としては、百貨店の販売職を対象とした研修全般です。
入社研修、フォロー研修、ロールプレイング研修などを担当しています。
入社研修、フォロー研修、ロールプレイング研修などを担当しています。
三木:
販売に特化した研修なんですね。
清水氏:
コンサルティングセールスです。
押し付けではなくて、お客さまが納得して買っていただけるような会話をしながら、お客さまのほしいものをいいタイミングで提案して、私ども東急百貨店や自分のファンになってもらえるような。そういう販売員をつくるための研修ですね。
押し付けではなくて、お客さまが納得して買っていただけるような会話をしながら、お客さまのほしいものをいいタイミングで提案して、私ども東急百貨店や自分のファンになってもらえるような。そういう販売員をつくるための研修ですね。
三木:
コンサルティングセールスっていい言葉ですね。
清水氏:
その一環として、パーソナルカラーの知識を広めることでお客さまに対しての接客向上を目指しています。
あとは、ギフトアドバイザーとフィッティングアドバイザーというのが2年前から国家試験になったんですね。小売業初めての。
プロの販売員としてお客さまにアドバイスできるよう、この2つの資格取得を推進しているんです。
あとは、ギフトアドバイザーとフィッティングアドバイザーというのが2年前から国家試験になったんですね。小売業初めての。
プロの販売員としてお客さまにアドバイスできるよう、この2つの資格取得を推進しているんです。
三木:
具体的には、どのようなアドバイザーなのですか。
清水氏:
いわゆる体型に合ったスタイリングをご提案するのがフィッティングアドバイザー。
それからやっぱり百貨店ですと、ギフトの需要が高いので、しきたりはもちろん、用途や目的にあわせて、どのようなものが喜ばれるのか、そういう提案が出来るのがギフトアドバイザー。
それからやっぱり百貨店ですと、ギフトの需要が高いので、しきたりはもちろん、用途や目的にあわせて、どのようなものが喜ばれるのか、そういう提案が出来るのがギフトアドバイザー。
三木:
なるほど。これは検定ですか?
清水氏:
検定です。
実は私も昨年の夏、受験しまして無事1級に受かりました。
実は私も昨年の夏、受験しまして無事1級に受かりました。
三木:
3級から1級まであるんですね。
色々な角度から満足いただけるようにということですね。
まさにコンサルティングセールス。いいですね。
東急百貨店さん、キャッチコピーとかあるんですか。
色々な角度から満足いただけるようにということですね。
まさにコンサルティングセールス。いいですね。
東急百貨店さん、キャッチコピーとかあるんですか。
清水氏:
企業理念としては、「hug everyone.」をスローガンに。
お客さまはもちろん、働く仲間とか、いろんなお取引先の方も。
社会も全部そうなんですけど、みんなでhugしていきましょうっていうの。
意外とこの言葉は、短いのでみんなが覚えやすいのと、結構分かりやすいのでいいですかね。
お客さまはもちろん、働く仲間とか、いろんなお取引先の方も。
社会も全部そうなんですけど、みんなでhugしていきましょうっていうの。
意外とこの言葉は、短いのでみんなが覚えやすいのと、結構分かりやすいのでいいですかね。
三木:
everyoneにhugで、お客さまにもファンになってもらうっていう感じですかね。
清水氏:
やっぱり、「ものは買えたけど感じ良くなかったわ」とか、「なんか押し付けられちゃったわ」とかだと、結局もう来て下さらないじゃないですか。
だから、「あそこに行くといつも感じがいいわ」とか、「いつも私に合った提案をしてくれる」って言われれば、「またあなたのとこに来るわね」って言ってもらえるので。それですかね。
だから、「あそこに行くといつも感じがいいわ」とか、「いつも私に合った提案をしてくれる」って言われれば、「またあなたのとこに来るわね」って言ってもらえるので。それですかね。
三木:
そうですよね。ものを買いに行くというよりは、その人に相談に行くって感じ。
安心して、いろいろお話しができるとか、いろいろないいことを教えてもらえるとか、いろんな情報とモノがあって、それを提案、提供してくれるその人がいるっていう、そういうところが百貨店ならではですよね。
安心して、いろいろお話しができるとか、いろいろないいことを教えてもらえるとか、いろんな情報とモノがあって、それを提案、提供してくれるその人がいるっていう、そういうところが百貨店ならではですよね。
清水氏:
そうなんです。
やっぱり人産業なので、「人が一番」というところで力を入れています。
やっぱり人産業なので、「人が一番」というところで力を入れています。
“求められるのは専門コンサルタント”
三木:
東急百貨店のエレベーターやエスカレーター周りに、最近よく、~アドバイザーとかの案内がありますよね。
清水氏:
あります。
強化していますね。
やはり、ただ単に品物を買っていただくよりは、納得して買っていただくためのアドバイスやサービスがあると、お客さまは喜んでくださいますね。
やっぱりお客さまも迷っていらっしゃっていて「本当にいいのかな、これで・・」みたいなところでアドバイスをほしいと思うんですね。
そのときには、結局、ただ単に売りたいじゃない。
根拠のある提案ができるといいのかなと考えています。
強化していますね。
やはり、ただ単に品物を買っていただくよりは、納得して買っていただくためのアドバイスやサービスがあると、お客さまは喜んでくださいますね。
やっぱりお客さまも迷っていらっしゃっていて「本当にいいのかな、これで・・」みたいなところでアドバイスをほしいと思うんですね。
そのときには、結局、ただ単に売りたいじゃない。
根拠のある提案ができるといいのかなと考えています。
三木:
「なぜ?」っていうところですよね。
売れているからとかではなくてですね。
そういうところで信頼関係ができて、この方に相談すると「いいアドバイスがもらえるわ」とか、「話を聞いてもらえるわ」とか、「私のこと分かってくれているわ」とか。
ところで、ギフトアドバイザーとかフィッティングアドバイザーの中でも、指導の内容に色はどのくらい入っているんですか。
売れているからとかではなくてですね。
そういうところで信頼関係ができて、この方に相談すると「いいアドバイスがもらえるわ」とか、「話を聞いてもらえるわ」とか、「私のこと分かってくれているわ」とか。
ところで、ギフトアドバイザーとかフィッティングアドバイザーの中でも、指導の内容に色はどのくらい入っているんですか。
清水氏:
フィッティングアドバイザーの中で、コーディネートとしての色が入ってきます。
お客さまに似合う色はもちろん流行の色とか、流行の形とか、そういった情報は、やはり必要なので。
お客さまに似合う色はもちろん流行の色とか、流行の形とか、そういった情報は、やはり必要なので。
三木:
流行色って、どんどん変わっていきますよね。
清水氏:
今年は何が来ているのかと、今年はどういう素材なのかっていうのは、やはりさらっと会話の中に出てくると、お客さまも、この人プロだなって思ってもらえるので、そういったのは大事かなと。
三木:
私もやっぱり、「今どんなのが流行っていますか」とか、「どの辺が売れていますか」って必ず聞いちゃいますよね。自分の買いたいものは何となく分かっていても、でも一応プロから情報を聞きたい。
清水氏:
そうですね。
三木:
そういうお仕事をなさっている中で、いろいろなことを本当に一生懸命いろいろな形で勉強されているんですけど、色をこれだけ勉強されようと思ったきっかけは何ですか?
清水氏:
それはもう本当に、まさにパーソナルカラーで。
東急百貨店本店には、コンシェルジュがおりまして、お客さまに似合うカラー診断をして、似合うお洋服だったりコスメだったりをご提案しますっていうのを売りにしてて。もう5、6年前ですかね。それを見て、こんな世界があるんだと。
私、それまで全く色のことは全然気にしてなかったので。
そこで実際診断してもらったりしながら、「へーっ」て思ったのがきっかけです。
東急百貨店本店には、コンシェルジュがおりまして、お客さまに似合うカラー診断をして、似合うお洋服だったりコスメだったりをご提案しますっていうのを売りにしてて。もう5、6年前ですかね。それを見て、こんな世界があるんだと。
私、それまで全く色のことは全然気にしてなかったので。
そこで実際診断してもらったりしながら、「へーっ」て思ったのがきっかけです。
三木:
清水さんは、最初から今の部署にいらっしゃったんですか。
清水氏:
教育はずっと長く担当しているんですけど、一時期、本店に異動したんですね。
本店でコンシェルジュと一緒に仕事したんです。
その辺から多分、パーソナルカラーを勉強しようって思ったんだと思います。
本店でコンシェルジュと一緒に仕事したんです。
その辺から多分、パーソナルカラーを勉強しようって思ったんだと思います。
“パーソナルカラーはプラスワン”
三木:
バリバリ現場にいた方として、パーソナルカラーって、出会ってみて、一番何がお仕事で使えると思いました?
清水氏:
実際にお客さまを診断するのも大事なんですけど、私は、教育という立場なので、だったらそれをみんなに伝えていく役目をしようと。
三木:
特に、皆さんにお伝えしたいことって、色に関して言うとどんなことがありますか?
清水氏:
今も研修、セミナーをやっているんですけど、パーソナルカラーって聞いたことはあるけど、実際どうなのかっていうのは、販売員さんでもご存じない方が多くて。実は、パーソナルカラーって、すごく理論的に説明できるじゃないですか。
なので、それを一つでも二つでも伝えたいと。
例えばお客さまから「グレーとベージュどっちが似合うかしら」って聞かれたときに、「こういう理由で、こちらのほうがお似合いですよ」っていうのが伝えられると、コンサルティングセールスにプラスワンができるかなと。
なので、それを一つでも二つでも伝えたいと。
例えばお客さまから「グレーとベージュどっちが似合うかしら」って聞かれたときに、「こういう理由で、こちらのほうがお似合いですよ」っていうのが伝えられると、コンサルティングセールスにプラスワンができるかなと。
三木:
納得性の高い、根拠のあるコンサルティングセールスができるわけですね。
たとえば流行色もいくつかあるわけで、「春らしい明るい色が入ってきました」だけではなく、「あなたには、目の明るさと合わせて、この色が良いですよ」と。その方にとってどうかまで入れないと。「流行色だから、だから何?」になっちゃいますよね。
たとえば流行色もいくつかあるわけで、「春らしい明るい色が入ってきました」だけではなく、「あなたには、目の明るさと合わせて、この色が良いですよ」と。その方にとってどうかまで入れないと。「流行色だから、だから何?」になっちゃいますよね。
清水氏:
ちょっと前に、れんが色やからし色が流行っていましたよね。
私は、決して似合う色ではないんですよね、でも着たいじゃないですか。(笑)
でも似合わないのが分かっていれば、使う色の位置や量もコントロール出来ますよね。使うアイテムも、パンツで、ベルトでって。
私は、決して似合う色ではないんですよね、でも着たいじゃないですか。(笑)
でも似合わないのが分かっていれば、使う色の位置や量もコントロール出来ますよね。使うアイテムも、パンツで、ベルトでって。
三木:
「絶対駄目!」とかっていうんじゃなくて、この部分に取り入れれば大丈夫とか、このぐらいの量だったら使っちゃってもいいかなとか。実は、私たちも結構ギリギリのところで、このくらいは、いけそうとかっていうのを色々試していますが、それもまた楽しいですよね。
清水氏:
そうですね
三木:
時代の気分とか、自分もそのときに着てみたい色とかあるし。
どちらかの流行色は試されましたか?
どちらかの流行色は試されましたか?
清水氏:
れんが色のパンツを買いました。トップスは似合う色にして。
三木:
なるほど。似合いづらい色の上手な着方ですね。
◆◆◆ 後編はこちら ◆◆◆
株式会社東急百貨店
営業政策部 販売サービス部
清水 桂子 –Keiko Shimizu-
https://www.tokyu-dept.co.jp/
営業政策部 販売サービス部
清水 桂子 –Keiko Shimizu-
https://www.tokyu-dept.co.jp/
販売職を中心としたコンサルティングセールスの研修を行う。
人を中心としたサービスの一環として、販売に関する資格取得を推進する他
パーソナルカラーの知識を広め、お客さまに対しての接客向上を目指している。
日本カラーコーディネーター協会(J-color)
色彩活用ライフケアカラー2級認定講師
色彩活用パーソナルカラー2級認定講師
人を中心としたサービスの一環として、販売に関する資格取得を推進する他
パーソナルカラーの知識を広め、お客さまに対しての接客向上を目指している。
日本カラーコーディネーター協会(J-color)
色彩活用ライフケアカラー2級認定講師
色彩活用パーソナルカラー2級認定講師